ゲーム産業は果てしない革新の源であり、数多くの画期的な技術がゲームビジネス業界に取り入れられています。ゲームは技術のショーケースの役割を果たすだけでなく、それ自体が人気の高い現代エンターテインメントの一つです。2024年にはゲームが技術の進展とともにさらに深い没入感、さらにリアルな体験、そして何よりも大きな楽しさを感じさせてくれると期待しています。

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2023年のグローバルゲーム市場状況

グローバルゲーム市場リサーチ会社のニューズー(Newzoo, https://newzoo.com/)が公開したGlobal Games Market Report 2023によると、今年のグローバルゲーム市場の規模は前年に比べ0.6%増加した1,840億ドル(およそ27兆円)です。モバイルゲーム市場の規模はやや縮小し、PCとコンソール市場は成長した年でした。モバイルゲームの萎縮は高いインフレーションや経済不況、パンデミックによる消費者支出への圧迫が主な原因とみられます。GoogleとAppleの「アプリ内決済の強制」ポリシーも大きな原因の一つに思われます。これはゲーム会社が手数料の負担を下げるためにPCプラットフォームからの決済に誘導したためであり、PCとコンソール市場においては、任天堂(Nintendo)、CDプロジェクトレッド(CD PROJEKT RED)、ブリザード(Blizzard)などの大手ゲーム会社によるAAAランクタイトルのリリースに影響を受けている様子です。もちろん、依然としてモバイルゲーム市場の規模(900億ドル)はPC(380億ドル)とコンソール(530億ドル)を足したものと同程度なので、プラットフォームの選好度合いに変化があったと考えるのは早計でしょう。基本的にモバイルだけでなく、ゲーム市場全般の成長がここ数年多少滞っています。

2024年のグローバルゲーム市場の展望

2024年のグローバルゲーム市場規模を正確に予測することは困難です。ニューズー(Newzoo)は2026年の市場規模を2,057億ドル程度と予想していますが、COVID-19の影響を受けていたここ数年、グローバルゲーム市場の規模は1,800億~1,900億ドルを推移していたことを踏まえると、特別な要因がない限り2024年のゲーム市場規模は今年を少し上回る程度(1,900億ドル)に留まるでしょう。

最も人気の高いプラットフォームであるモバイルはどうでしょう。モバイルデータ分析プラットフォームのdata.ai(https://www.data.ai/)によると、2023年のモバイルゲーム市場の消費者支出は昨年に比べ3%減少した1,075億ドルと予想していますが、2024年には4%成長した1,114億ドル(16.5兆円)程度で、パンデミック期間中の最高値だった1,158億ドル(17.1兆円)以降最大となる見込みです。RPG、マッチ3パズル(Match-3 Puzzle)、パーティーやカジノジャンルのゲームでの消費者支出が大きく増加すると予想され、特にRPGとマッチジャンルが消費者支出全体のおよそ20%を占めるという見込みです。主要な消費国は従来と同じくアメリカをはじめ日本、韓国となり、消費者支出全体に対する三国の割合は65%に達すると予測されています。

クラウドゲーム

クラウドゲームは、ゲーム・オン・デマンド(Game On Demand, GOD, 注文型ゲーム)またはゲームストリーミングとも呼ばれ、遠隔サーバーでゲームを起動し、ユーザーのデバイス上でストリーミングするオンラインゲームサービスを意味します。NvidiaのGeForce NowやMicrosoftのXbox Cloud Gaming、そしてSonyやAmazonなどがゲームクラウドサービスをリードしており、Netflixもその競争に加わろうとする様子です。SDKI(https://www.sdki.jp/reports/global-cloud-gaming-market/107134)のレポートによりますと、クラウドゲーム市場は2036年までおよそ4,948億ドル規模に成長する見込みです。2024年から2036年までの年平均成長率(CAGR)は43.5%に達します。2024年にも、ゲーム市場全体に対しクラウドゲームが優位には立てなくとも、以前より大きなシェアを占めることには異論がないようです。

クラウドゲーム市場の成長要因は大きく分けて2つあります。まずは、5Gなどネットワークインフラの進化が決定的な要因でしょう。従来のどんなタイプのゲームよりも回線の速さが重要だからです。いくらゲームが楽しくても、遅延のせいで操作が詰まったり中断されると、ゲームストリーミングを利用したいと思うユーザーはいなくなります。もう一つの要因は、アクセシビリティにあります。今までは最新ゲームがリリースされるとPCやコンソールのスペックをアップグレードするのが当たり前でした。コアゲーマーの場合は定期的なアップグレードに多額の費用をかけることを当然と考えますが、大多数のユーザーはそういうわけにもいきません。クラウドゲームは、高額なハードウェアを買い替えることなく、従来のデバイス(スマートフォン、タブレット、PCなど)でハイクオリティのゲームをプレイできるという優れたアクセシビリティを持っています。

しかし、クラウドゲームにメリットばかりあるわけではありません。遅延問題はまだ完全な改善まで時間を要しており、ストリーミングをするユーザーは大量の通信パケットを消費します。Wi-Fiを利用するか、パケット使い放題ではない限り、気軽にゲームを利用することはできません。

まだまだ先は長そうですが、VRと同じく技術発展の恩恵を受けているクラウドゲームサービスは、未来のゲームサービスの形として注目に値するものと思われます。