カスタマーサービスの自動化とは?

カスタマーサービスの自動化とは、自動化技術を活用しカスタマーサポートを提供する様々なカスタマーサービスのツールおよびシステムのことで、人が直接関わる必要性を減らしてくれます。現在、この技術は広く普及しており、多くの組織で効率的なカスタマーサービスを提供するためにこの技術を用いています。

カスタマーサービスの自動化は、以下のように分類できます。

* 自動音声応答装置(IVR – Interactive Voice Response):

IVRとは、電話をかけた際にカスタマーサポートの担当者に取り次いでくれる自動応答メッセージなどを指します。コールセンターでよく使われるIVRは、顧客の問題を直接解決したり、解決可能なチームに取り次いでくれます。

* 自動チャットボット:

企業やインターネット通販サイトには顧客が担当者に直接メッセージを送信できるチャットボットが存在します。人に代わって顧客のお問い合わせに応答できる完全自動AIプログラムがチャットに組み込まれているものあります。自動チャットボットは簡単なカスタマーサービス業務をはじめ、リアルタイムのカスタマーサポートを提供し、テキストチャットや音声命令で人の話を認識した上で対応してくれます。

* セルフサービス型ヘルプセンター:

セルフサービス型ヘルプセンターを導入すると、ホテルにチェックインしたりレストランで注文する際に人と話す必要がなくなります。キオスク端末でよく見られるこの技術を導入すれば、顧客自らご希望のサービスを探すことができます。

* メールの自動化:

顧客から受信したメールを読み取り、自動で返信を作成します。このプロセスを活用することで、人が直接対応する手間を省けることができます。

カスタマーサービスの自動化のメリット

1) 専門的なサービスの提供が可能:

自動化の最大のメリットの一つです。カスタマーサービスを自動化することで、反復的な業務ではなくより重要なサービスの提供に時間をかけることができます。チャットボットが反復的な問い合わせに応対する間、相談員はさらに複雑な問題を処理し、既存顧客や潜在的な新規顧客との関係を構築することに集中できます。

2) 人的生産性の向上および顧客離脱の減少:

もし人が1分当り1件のメールに回答できるとして、メールの自動化を導入すると、1分当り5件のメールに返信することができます。例えば、業務量が急増する年末年始にカスタマーサービスを自動化することで、チームの規模を拡大せずに生産性の向上が期待できます。要するに、自動化システムはカスタマーサービスのプロセスを簡素化すると同時に、より多くの業務を処理できるようにサポートし、相談員の離脱を減らしてくれます。

3) 人件費の削減:

人件費はカスタマーサービスにおいて最も費用が高い部分です。カスタマーサービスの自動化は、人件費の面でもメリットがあります。市場調査会社「ガートナー」は、全世界のコールセンターで対話型人工知能(AI)の導入を増やすことにより今後5年間、800億ドル(約11兆1150億円)の費用が削減されると見込んでいます。

4) 24時間リアルタイムの対応が可能:

人と違って時間の制約が無く、24時間年中無休で顧客からの問い合わせに対応できます。決まった業務時間に相談員の回答を待つ必要が無くなるため、より改善されたサービスを提供できます。その結果、企業はサポートチケットに対する平均対応時間などの主な指標を改善し、時間帯ごとに顧客の要求を満たすために必要な相談員への依存度を下げることができます。

ゲームCSにおける自動カスタマーサポートサービスの活用

1) 膨大なグローバルユーザー

ゲームというサービスには物理的な壁がないか少ないため、コンソールやモバイルデバイス、またはパソコンを介してゲームにアクセス出来る潜在的顧客が世界中に存在しています。海外のユーザーの様々な文化に対応するため、多くの企業がゲームローカライズを行っています。ゲームローカライズは、翻訳作業はもちろん、ゲームの中の文化やデザイン要素も考慮しなければならない複雑なプロセスです。ユーザーはローカライズされた母国語のゲームをプレイし、ゲームサービスも母国語で利用することを望んでいます。

AIサービスを利用すれば、相談員に多言語の機械翻訳機能を提供し海外の顧客をサポートすることで、こうした問題を解決できます。要するに人が翻訳プロセスを補助してくれるAIを利用するのです。問い合わせの回答を送信する前に人がAIが作成した翻訳文の品質をチェックし、修正内容があればAIのアルゴリズムにもう一度入力します。こうした過程を経ることで、AIは顧客からの問い合わせに対する翻訳の正確性を高め、ゲーム会社はカスタマーサポートをさらに効率化し、世界中に提供できるようになります。

2) ゲーム用語の把握

ゲームCSの相談員がゲーム用語を熟知していないと、ユーザーから信頼を失うことになります。ゲーム用語の中には日常語もありますが、ユーザーの間で使われる隠語や略語のようにそうでないものも含まれます。さらに世界中のユーザーの言語まで加わると、ゲームに関する専門性と言語能力を併せ持つ相談員を探すのは難しくなるでしょう。

次々と登場する新たな用語、そして言語ごとに異なる用語をマシンラーニング技術で学習させることで、翻訳の品質を高めることができます。AIを使って多数の用語を学習させることで、顧客への応対がさらに容易になります。そしてユーザーの母国語で応対するため、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

3) 多言語サービス

ユーザーはゲームに関する問題や不明な点を解消するためにインターネットで検索を行うことがあります。ウェブサイトで求めていた答えが見つからなかった場合、ゲームフォーラムで検索することが多く、人によっては英語などの外国語で作成されているフォーラムに対し壁を感じることもあります。

そういった場合、AIはウェブサイトやゲームの多言語FAQを翻訳することでユーザーをサポートすることができます。大規模で複数の言語に対応できるため、低コストで効率的です。

今回は自動カスタマーサービス、そしてそれに関するAIの活用法とそのメリットについて説明しました。

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