LQAテストとは?

ゲームテキストは翻訳するだけで良いのでしょうか。翻訳専門会社ではテキストがゲームにうまく馴染んでいるかを確認し、さらに高い翻訳品質のためにフィードバックを提供するというもう1つのサービスを提供します。

LQA(Linguistic Quality Assurance)サービスは、翻訳したテキストがゲームに適切に適用されていることを検討・評価します。1つのゲームの中にも様々なコンテンツやインターフェースが存在するため、状況によって翻訳文が正しくなかったり、ゲームの視覚的特性上、言語によってテキストの長さのせいでデザインに関する問題が発生することがあります。いくら完成度の高い翻訳でも、実際ゲームに適用すると予期しない問題が出てくるのが普通です。LQAはこのような問題を自然に改善しつつ、翻訳だけでなくゲームそのものの品質も高められる、翻訳プロセスにおいて欠かせないステップです。

品質の高い翻訳は、その言語圏のユーザーに対してゲームの魅力をさらに知らせることができるキーです。グローバル競争力を備えるために、様々な言語圏のユーザーにプレイしてもらえるように翻訳品質向上を重視するのは当たり前のことです。

LQAテスト進行手順

事前テスト準備:LQAテスト担当者が顧客会社の希望を把握し、日程やテスター選考などの計画を立てます。対象言語のネイティブがテスターとして投入されて、ゲームのジャンルや世界観、スタイルガイド、顧客会社の希望など、テストに関する情報を熟知してもらいます。

ゲームテスト:テスターがゲームをプレイしながら翻訳言語品質を評価し、その中で出てきた問題についてリアルタイムで文書化します。ゲーム内容全体を確認して、ユーザーの立場からさらに没入感を高められるように修正します。主に以下のような問題をチェックします。

1) バグ:原文言語が表示される問題やUI表示、シーンの切り替えなどに関する技術的問題を確認します。そのテキストが表示されるところの説明やスクリーンショットなどの資料を提供し、状況によって改善方法も提案します。

2) 翻訳に関する問題:用語やスタイルガイドと一致しない問題などを改善します。適切ではなかったり、不自然な翻訳はチェッカーが再検討するプロセスを経て改善します。

作業結果を納品:顧客会社にバグレポートや修正された言語パックを渡します。顧客会社がそれを確認してゲームに適用し、場合によってうまく反映されているのかを確認する2次テストを行うこともあります。

ゲームでの言語テスト – LQAの重要性

ゲーム開発には長い時間や努力・コストがかかります。事前にバグや翻訳品質が確認できていない状態でパブリッシングをしてしまうと、リアルタイムでエラーを緊急修正する状況が発生するかもしれません。さらに良い成果を挙げるには、パブリッシング前に問題を解決したほうがユーザーの満足度が高くなり、ネガティブな口コミを避けることができ、コスト削減にも有利になります。

ゲーム翻訳はそれほど単純な作業ではありません。ルールを守りながら翻訳して、テキストだけを見た時は問題なさそうな内容もゲームに適用すると様々なイシューが発生することがあります。それはゲームのどこに表示されるのか分からなくてスタイルが統一されていないテキストである可能性もあれば、原文テキストは同じでも状況に応じて違う表現で翻訳される必要がある用語である時もあります。その言語圏の文化的状況やゲーム内シーンに合わない問題の可能性もあれば、様々な言語に翻訳されながら文字数が変わって発生した問題の可能性もあります。

それだけゲーム翻訳にはディテールが大事で、LQAテストは翻訳文を再確認して最終的に品質を高められる大事なプロセスです。

ゲームユーザーのための言語品質テストプロセス構築

海外市場展開を念頭においてグローバル化を考えるゲームが増えることによって、LQAサービスへの関心も大きくなっています。

ゲーム翻訳の品質はプロジェクト開発が終わるところで初めて検討される選択肢になってはいけません。ゲームリリース日程に間に合わせようと急いだせいで、翻訳品質を気にかけることができず、残念な結果になるのは案外よくあることです。そのため、翻訳プロセスはより急いで工夫しなければなりません。今は時間がかかっているように見えても、結果的にはグローバル競争力とユーザー経験を確保するために最善の選択になれると思います。

LQAテストはただ単に翻訳文全体を検討するプロセスを超えて、ユーザーのゲームへの満足度をさらに高めてくれます。これからはゲームの「品質」に関する考え方を見直し、より深く考えてみる必要があります。

さらに詳しい情報が必要でしたら、いつでもお問い合わせください(contact@latisglobal.com)。