人々がコミュニケーションに用いる手段は様々ですが、その中で最も代表的なものは「言語」です。

そして、世界で最も使われている言語ランキングの上位といえば、「英語」と「中国語」でしょう。

ならば、英語と中国語の他には、どのような言語が広く使われているでしょうか。

また、みなさん自身がお使いの言語は、どの程度の順位になるでしょうか。

今回は、ゲームのローカライズ専門企業「Latis Global」が、世界で最も使われている言語について、ご説明いたします。

現在、世界には約7,000種類を越える言語が存在しますが、世界人口の半分以上は、そのうちたった23種類の言語を使っています。

世界のメジャーな言語について調べることは、適切なローカライズ計画の立案、ゲームの世界市場進出、そしてさらなる事業拡張のために必要不可欠です。

次のグラフは、2022年現在、世界で最も使われている言語に関するデータです。

2022年現在、英語を母語か第二言語として使っているのは約15億人で、中国語使用者の11億人より多いです。ヒンディー語とスペイン語は英語と中国語に続いて第3位、第4位となっています。

(データ出処: Statista)

ここからは、世界で最も使われている10種類の言語について、もう少し詳しい情報をお伝えします。

1位:英語 (15億人)

英語は世界共通語であり、国際ビジネス、観光、テクノロジー関連で多く使われる言語です。第二言語として用いられる国も多いため、たくさんの使用者がいます。

英語を話せれば、アジア以外の多くの地域ではコミュニケーションに困ることは少ないでしょう。

2位:中国語 (11億人)

中国語は世界で2番目に多く使われる言語です。興味深いのは、中国の人口が14億人以上であるにもかかわらず、中国語話者は11億人に留まるいうことです。

また、世界でインターネットを使う人の20%は中国語話者ですが、ウェブ上のコンテンツのうち、中国語のものは約1%にすぎません。

3位:ヒンディー語 (6億220万人)

ヒンディー語は英語とともに、インドにおける22の連邦公用語のひとつとなっています。この地域では、約1,600以上の言語がひしめき合っています。

ヒンディー語はサンスクリットの影響を強く受けています。「ヒンディー」という名前は、ペルシア語の「インダス川」から由来した言葉です。

英語にも、ヒンディー語から由来した単語があります。たとえば、「yoga」「jungle」「karma」「cheetah」「avatar」などは、ヒンディー語から由来した単語です。

4位:スペイン語 (5億4830万人)

スペイン語は、母語話者でいうと世界で2番目の人口を持つ言語です。また、ロマンス諸語のうち最も話者が多く、インターネット上では3番目に多く使われている言語です。

スペインは大航海時代に最も積極的に植民地を築いた国です。その領土はヨーロッパを超えてアメリカにまで拡大し、大帝国として繁栄しました。そして大勢の移民者によって、米国は世界で2番目にスペイン語話者の多い国になりました。

5位:フランス語 (2億7410万人)

フランスも植民地経営により、世界中に言語を広めた国です。フランスの他にも29ヵ国が、フランス語を公用語としています。

「英語がビジネスの言語なら、フランス語は文化の言語である」という言葉があります。第三言語としての話者数が最も多い言語だという事実から、その重要性を実感することができます。

6位:アラビア語 (2億7400万人)

イスラムの伝統言語であるアラビア語は、26ヵ国で公用語となっています。

アラブ世界の豊かな文化遺産を理解するためには必須の言語であり、アラブ諸国とのビジネスに必要なツールでもあります。

7位:ベンガル語 (2億7220万人)

ベンガル語はバングラデシュの公用語であり、インドとミャンマーの一部でも使われています。けっして広い地域で使われているとはいえない言語がランキングのこの位置にあるのは予想外かもしれませんが、バングラデシュの人口密度を考えると納得できなくもありません。

8位:ロシア語 (2億5820万人)

ロシアの歴史や領土を考慮すれば、英語と中国語に続く規模の言語ではないかと思われるかもしれませんが、このランキングでは8位に留まっています。公用語としているのは4ヵ国で、旧ソ連の全域においても使われています。ヨーロッパ全体でも母語話者の数が最も多い言語であり、国際ビジネスにおける重要言語のひとつです。

9位:ポルトガル語 (2億5770万人)

ポルトガル語も、ヨーロッパの大航海時代に広まった言語のひとつであり、ヨーロッパ、アフリカ、アジア地域の9ヵ国で公用語とされています。ブラジルはポルトガル語を話す国のうち最も大きく、またポルトガル語話者が最も多い国です。ポルトガル語は南半球で最も多く使われている言語でもあります。

10位:ウルドゥー語 (2億3130万人)

パキスタンの公用語であり、ヒンディー語と近い関係にあるウルドゥー語は、世界で最も美しく洗練された言語のひとつと言われてきました。ウルドゥー語は南アジアで最も重要な言語です。南アジアの市場は急速に成長しており、インターネットのコンテンツを積極的に提供していることから、利益を見込める消費市場となっています。

最後に…

現在、世界中で約7,100種類以上の言語が使われています。その言語一つひとつが世界の多様性と美しさを形作っていることを忘れてはいけないでしょう。ラティスグローバルはゲーム情報のみならず、ゲーム産業に携わる方々に役立つ情報を定期的にシェアしています。引き続きご関心をお寄せください。