あなたは日頃、どれくらいゲームをプレイしていますか?

ゲーム産業が発展していくにつれ、関連企業が増え、ゲームに関する職業も多く生まれています。ゲームのローカライズ、吹替、テスト、運営に関する専門的なノウハウと、それぞれの専門スタッフを有しているLatis Globalが、ゲームテスターになりたい皆様のために、一人前のゲームテスターなら知っておくべきスキルをご紹介します。

ゲームテスターの必須スキル

ゲームをよく遊んでいて、上手い方だと思います。どうすればゲームテスターになれますか?

専門的なゲームテストサービスを提供するLatis Globalに長く勤めていると、よくこうした質問を受けます。弊社のQA専門チームは国内外の著名なゲームメーカーと提携し、多くのテスト業務を高い水準で完遂したことで好評を受けてきました。そのQAチームメンバーの取り組み方をいくつか挙げてみましょう。

1) 質問する勇気

駆け出しのテスターであれば、テストの正確な進め方が分からないのは当たり前です。プレイ中に見つけた新しいチェック事項は、バグである場合もあれば、意図された仕様なのかもしれません。何が何やらチンプンカンプンなときは、躊躇せず他のスタッフや開発者に聞いてみましょう。

ゲームメーカーから提供されたガイドに含まれていない内容がある場合は、それについて問い合わせなければなりません。質問することを恐れないでください。質問せず任意で判断を下した場合、いずれより重要な問題を取り逃がすことになるかもしれません。

2) 先入観を捨てよう!

ゲームテスターは多くのゲームに触れながら先入観を持ってしまうことがあります。「前のbuildでちゃんと動いたのだから、今も当然問題なく動くはずで、再確認する必要はない」というような判断を下した瞬間から問題は始まっています。もし新しいbuildが新しい要素を実装し新しいメカニズムを動かしているなら、確認済みのメカニズムにおいて新たなバグが発生することがあります。新しい変更事項が既存の要素にどのような影響を及ぼすか確認するための再検討が必要です。新しいbuildを受け取ったなら、すべての変更事項と、それに影響されるであろう既存の要素を改めてテストするのがいいでしょう。

3) 記録をつける習慣を持つ

テスト中は記録をつける習慣を身につけましょう。問題があると思われる箇所は欠かさず記録してください。ビデオゲームの場合、録画しながらチェックを行うのもいいでしょう。バグの発生過程を動画で確認でき、再現する手間が省けてだいぶ便利です。

一部のバグは様々な理由により100%再現することが難しく、何度も再現を試みる必要があります。だからこそ可能な限りバグの発生理由を調べ、可能性を狭めることが大事です。録画はその過程で大いに役立ちます。同じチェックポイントに10回たどり着く手間が省けることもあれば、バグレポート用のスクリーンショット作成も容易になりますので、テストプレイ中はこまめに映像を録画することをおすすめします。

4) 様々な端末と周辺機器のテスト

バグの中には極めて特殊な条件でのみ発生するものもあるため、異なる端末、ディスプレイ、画面解像度、設定でテストを行わなければなりません。技術の発展とゲーム市場の成長に伴いマルチプラットフォーム展開のゲームが増え、同時にゲームプラットフォームと周辺機器も多様化しています。すべての環境をテストすることは不可能ですが、ユーザーの使用頻度が高い環境でのテストは欠かせません。

5) 忍耐強くなろう

ゲームテスターの作業内容は同じことの繰り返しです。1日3~6回、1カ月合計で40回以上同じゲームを集中してプレイしなければなりません。これに耐えきれず途中で辞めてしまうテスターもいるほどです。特定のレベルで問題が発生することもあるため、すべてのレベルをテストしなければならないときもあります。バグが発生したなら、それを再現するために同じことをさらに繰り返すことになるかもしれません。

ゲームが好きで始めたテスター業が単調な日常と化してしまうかもしれないのです。忍耐心をもって冷静に対処することが望まれます。

ユーザーに素晴らしいゲーム体験を提供するために

テストとは、ゲームの品質を評価しつつ問題点を報告し、開発者に解決を促すための作業です。テスターはユーザーに最良のゲーム体験を提供し、開発者が望む形でゲームをリリースするために貢献します。

また、テストはゲームがリリースされた後も継続して行われます。近年のゲームは繰り返しアップデートが行われ、新しいコンテンツを含む拡張版をリリースするため、テストも繰り返し行われる必要があります。